結婚からそろそろ10年になり、旦那が恋人ではなくなったことに気付いた。 旦那といても胸は高鳴らないし景色は濃くなったりしないし世界は煌めかない。 では何になったかというと「私の〇〇に付き合ってくれるやつ」になった。 〇〇の部分はその時によって変わってくる。 「退屈に付き合ってくれるやつ」であり「見たい映画に付き合ってくれるやつ」であり、他にも「誰かと食べたいごはんに付き合ってくれるやつ」、「甘えたい気持ちに付き合ってくれるやつ」、旦那はなんにでもなれる。 なんにでもなってくれる。私のために。 恋人じゃなくなった旦那がいなくなったら、もう私の人生は何ひとつ成り立たない。 今日は休日出勤でまだ帰ってこない。そのせいで私の休日も成り立ってない。 仕方がないので夕飯のおでんを仕込んでいる。 帰宅してお風呂に入ったあと、今日の旦那は「私のちくわぶ食べたい欲に付き合ってくれるやつ」だ。 旦那の好きなじ